英語学習を長期的に、且つ継続的に愉しく進めていく上で、モチベーションを高く維持することは最も大切な課題です。多くの成功者が語る経験談には、その継続力を支える共通の「核」が存在します。それは、単なる努力論ではなく、学習のプロセスをいかに自分にとって快適で能動的なものにするか、という視点です。
この記事では、多くの経験談から導かれた「継続のための3つの核」、すなわち「関連付け」「適切なレベル」「自己管理」というキーワードを基に、大人の学習者がモチベーションを維持するための具体的なアドバイスをご紹介します。
核1：常に「自分事」に置き換えて、興味を深める
人間は、自分と無関係なことに関してはなかなか勉強に結びつきません。常に自分事として捉えることで、英語に対する興味がどんどん高まり、モチベーションが維持されます。
学習項目を自分の生活と関連付ける
例えば、「マイクさんはアメリカに住んでいます」といった典型的な例文を、「私は東京に住んでいます」のように自分事に置き換えて考えてみましょう。リスニングやスピーキング、文法など、どんな場面でも常に自分との関わりを見出すように意識を変えていくことが大切です。
英語を通じて、他者との関わりを持つ
オンライン英会話で講師と関係作りをしたり、周りの学習者の方々と英語に関することを共有したり、仲間を作ることなども大切です。**「英語」という素材を使って、人々との関わりを持つ**ことも、関連付けの重要なポイントとなります。
核2：常に「自分の能力プラス１」のレベルを選ぶ
モチベーションを維持するために、「できた！」という達成感が得られる環境作りが大切です。しかし、簡単すぎても退屈になり、難しすぎても挫折に繋がります。
自分の能力の8〜9割が理解できる教材を選ぶ
第二言語習得論の研究では、自分の能力プラス１にしましょう。つまり、8～9割くらいが理解できて、わからない残りの部分は周りのコンテクストから推測できるくらいのレベルが、最も効果的に学習を積み上げるための適切なレベルです。
「聞き流し学習」は効果的ではない
ただ単に「BBCニュースを聞く」といった作業は、自分のレベルに合っていなければ、ほとんど意味がないという研究結果が主流です。理論的な側面においても、自分の能力プラス１、ほんの少し難しいものを軸にインプットしていくことが大切です。
初心者のレベル設定あるある
「英語学習サイトで紹介されていたネイティブ向けのドラマを観始めたが、話している内容がさっぱりわからず、自分はできないとネガティブに捉えてしまった。」
達成感が得られなければ、モチベーションはどんどん下がってしまいます。オンライン英会話の日本人講師に、あなたのレベルに合わせた教材を選んでもらうのが一番です。
核3：「自分で選んで決める」能動的な自己管理
モチベーション研究においても、自己決定がやる気を維持することは科学的裏付けがあります。自分の意思とは無関係に、誰かに指示されて動くことには、なかなか乗り気になれないものです。
自分で目標を設定し、自分で決めていく
全て先生に委ねるのではなく、「今週は新しい単語を3つ覚えていこう」「3ヶ月後にTOEIC 600点目指そう」といった、達成できそうな現実的な目標を自分で設定しましょう。受動的な学習ではなく、目的に合わせた小さな目標を自分で立てていく能動的な学習の方が、より愉しく、長く継続しやすいです。
定期的な試験で目標を区切る
定期的に試験を受けることも、目標設定の一つになります。試験を受けることで、自分の能力を確認できますし、試験に対する緊張感が良い刺激になります。この場合も同様に、「3ヶ月後まで自分はどうしていくのか？」を自分で決定し、自己管理していくことが大切なポイントです。
短期的であれば他者からの指示でも継続できますが、それが1年、2年と長期で考えた場合は、自分で選んで、自分で決めていく方が、モチベーション高く学んでいけるはずです。
英会話学習で大切なことに関する疑問（FAQ）
- Q1. 英語学習を長期的に継続するためのモチベーション維持の秘訣は何ですか？
- 秘訣は、「自分で選んで決める」という能動的な自己管理と、「関連付け」です。学習項目を常に自分の生活と関連付け、達成できそうな現実的な小さな目標を自分で設定し、できたという達成感を積み重ねることで、やる気を持続できます。
- Q2. 自分の能力より少し難しい教材を選ぶ方が効果的だと聞きましたが、本当ですか？
- はい、第二言語習得論でも、自分の能力プラス１（8～9割が理解できるレベル）を軸にインプットすることが大切だとされています。全てが理解できない「聞き流し学習」は意味がありません。少しだけ難しいものをコンテクストから推測しながら学ぶことで、学習効果が最大化されます。
- Q3. モチベーションが下がった時、講師に何を相談すべきですか？
- 学習計画の修正と目標の再設定を相談しましょう。講師は、あなたの進捗を科学的裏付けに基づいて確認し、曖昧な夢ではなく、次の「半歩先」に集中できる具体的な行動目標を一緒に設計してくれます。これが、モチベーション低下を防ぐ最も有効な手段です。
