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初心者から始めるNHK英語講座の活用法 (回答者:Kuro先生)


海外留学や海外在住経験からではなく、少しずつコツコツ勉強することで英語力を培い、英会話講師と通訳案内士として経歴10年以上になるKuro先生。今回「初心者から始めるNHK英語講座の活用法」についてお話を伺いました。

早速ですが、初心者から始めるNHK英語講座の活用法について教えてください。また、数ある番組の中で、初級者にとってどの番組がはじめやすいでしょうか?

はい、NHKのラジオ英語講座には、英会話入門者から中上級レベルまで、10を超える番組がラインナップされています。

入門者から中上級まで、体系的に、着実に、そして、長期間、学び続けられる番組(教材)としては、素晴らしいと思います。

まず、レベル別目的別の講座一覧をご確認ください。

NHKラジオ総座■2021年度 英語テキストマップ

https://www.nhk-book.co.jp/text/

これから英会話を始める方や、何十年ぶりで学生時代の記録があいまいなやり直し英会話の方は、
番組のタイトルは、[中学生の基礎英語1, 2][中高生の基礎英語]などですが、基礎英語から順に聴くことをお勧めします

内容が I want to be famous. (僕の夢は人気者になることだ)だったり、学生向けのコンテンツですが、まずは、基礎英語力を復習する、英語を聞き取ることに慣れるまでは、基礎を固めていくことです。

文法や語彙を知っていても、聞き取る経験が少なかった方は、最初、なかなか、難しく感じると思いますので、販売されているテキスト(スクリプト)と一緒に聴くことをおすすめします。

内容に沿ったスクリプトで、文章をご覧になりながら、目で追って、耳で聴くようにすることで理解しやすくなります。

中学基礎英語が概ね理解できている方(書店で[基礎英語2]を見て概ね理解できる方)は、”ラジオ英会話”をお勧めします。

基本に忠実な[基礎英語]をベースに、身近な話題について、英語らしい口語表現が紹介されていて、とても実践的。基礎文法の総復習にもなり、日常英会話力を磨くには最良の番組だと思います。
初中級レベルから初めて(上級者になっても)、[ラジオ英会話]を聴き続けている方も多いと思います。
講師大西先生のちょっとしたオープニングトークもクスッと笑えて楽しいです。

また、”英会話タイムトライアル”は、リスニングがメインではなく、こういう場合どう言う?というようなクイズ形式ですので、割と短い文章で聞き取りやすく、瞬間英作文的に、利用頻度の高い応答の練習になります。

のちほど、紹介する「ながら英語]をしながら、可能であれば、
初級者の方は、[基礎英語]+[英会話タイムトライアル]
初中級・中級者の方は[ラジオ英会話]+[エンジョイ・シンプル・イングリッシュ]など
複数番組で[精聴]と[多聴]を、毎日15分~30分、並行して行えれば、理想的です。

聞き取れない英語が多い場合は、[テキストを見ながら]になりますが、
ストリーミングなどで何度か聞けるようでしたら、[テキスト無し]で聴いてから、テキストを見て聴くなど・・少しずつテキストを離れていく練習もできればよいと思います。
ある程度、[テキストなし]でも聞き取れるようになった方は、活用法のひとつとして、何かしながら聴くことができる「ながら英語」をおすすめしています。

ながら英語、とはどのようなことでしょうか?またどう効果的なのでしょうか。

はい、これは私の日課にもなっていることなのですが、
ラジオ英語講座は毎放送録音ができ、携帯のアプリでも聴くことができます。
これを利用して散歩しながら英語を聴いています。日常必ずすること、ほかにも掃除機をかけながら、お茶を飲みながら、買い物をしながら・・・○○しながら英語をきくということです。

10分15分のスキマ時間を使ってラジオ英語講座を聴くことができ、継続できるという意味でとても効果的です。

[基礎英語]や[ラジオ英会話]ですと、スクリプトの解説がありますので、テキスト無しでも概ねpointは理解できます。

中学生レベルの英語表現や語彙に限定した5分間の英語ストーリーの[エンジョイ・シンプル・イングリッシュ]などは、最初、殆ど聞き取れず物語を掴めない方でも1年間で、8割方聞き取れるようになる方もいます。大体わかればOKって聞き方でもいいですね。
平易な語彙で、少しゆっくり話してもらえれば概ね、理解できるリスニング力、それは立派な中級の入口です。リスニングは傾聴することで着実に上達します。

散歩しながら聴いてみて、聴き取れなかったことは、あとで、テキストで確認する。
テキストを買って確認する番組と、テキスト無しで傾聴する番組を・・レベルアップに合わせて、切り替えていければ、数年間で、驚くほど、上達していきます。

日常的にやっていること(散歩、掃除、休憩)の中で「ながら英語」をすることで習慣化しやすく、継続がしやすいということですね。

はい、継続できるほうがいいですね。パソコンを立ち上げて椅子に座ってというのは案外面倒臭かったりします。ちょっとした何かをしながら聴くということは時間の節約になりますし。
英語を少し注意深く聴く時間量と英語力は比例しますから、負担の少ない方法で、愉しい素材で、長く触れたいですよね。それが[ラジオ英語講座のながらリスニング]で実現できます。

そして聴くときに意識してほしいことがあります。シャドーイングをすることです。

私が中学のときにはじめてラジオ講座を聴き始めたのは、基礎英語などのプログラムでした。もちろん、何を言っているのかわからず、でも音だけを頼りにして、シャドーイングを練習していました。
聞こえた音を自分でも発してみる。散歩中や料理中・・声を出すことがちょっと難しければ、モゴモゴでもOKです。

スクリプトを見ながらシャドーイング(遅れて真似する)、もしくはオーバーラッピング(かぶせて真似する)など、発話してみましょう。聞き流すだけにならず、分かっていないことに気が付き、発音の練習にもなります。

番組を聴きながら・・この表現使えるなと思う例文が出てきたりします。
自分なりのノート、いわゆるメモ書きですね。そのノートに書き込んでいます。それが自分なりのオリジナルテキストになって、思い出すプロセスも英語表現の定着にも繋がっています。
私自身が海外経験がないので、日常表現がネイティブの感覚という意味では弱いんですね。ですので日常的な、自然な表現はなんていうんだろうというのをいつも意識して、調べてノートにメモしていっています。

ラジオ英語講座のテキストと自分自身でメモして作っていったオリジナルテキストで自宅学習で無理のない範囲ですすめていくんですね。

はい、初心者から始めるNHK英語講座の活用法としてお話して来ましたが、中上級者でも、「なるほどね!」と思える表現に気が付かされることも多々あります。
目がぴくぴくする。My eyes are twitching.といいます。よく使う日常的なことをネイティブはこういう言い方をするそうです。
ラジオ英語講座を”ながら英語”で聴きながら、シャドーイングで練習した表現などを是非オンラインレッスンで発表してみてください。ぜひ一緒にがんばって行きましょう。

■事務局よりコメント

海外生活経験がなく独学で英語を習得、その過程で歯がゆく苦い経験もされたKuro先生。耳だけではなく文法的な知識が役立っていますし、本当にコツコツ地味ですよねえと笑いながらおっしゃっていました。日本国内でここまで英語を習得できた実績とその明るく気さくなお人柄から勇気をもらえた時間でした。ラジオ英語講座を活用していらっしゃる生徒さん、一度Kuro先生と時間を共有してみてはいかがでしょう。

オンライン英会話[大人の英会話倶楽部]の日本人講師:
Kuro先生のプロフィールはこちら↓

https://www.english-dialogclub.com/wte/prfdtlfrm/1678