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簡単なことも直ぐに言葉にできません<初級者> (回答者:yurika先生)


イギリス在住のyurika先生は、これまでにオーストラリアへの英語留学に加え、中国・北京への中国語留学もご経験されております。
現在も中国語を学びながら、2021年9月よりcollegeへ入学され、GCSE、A-Levelの取得を目指されるそうです。今回は、「簡単なことも直ぐに言葉にできません」とお悩みの生徒さんへのアドバイスをお伺いしました。

 

さっそくですが、yurika先生は「簡単なことも直ぐに言葉にできません」とお悩みの生徒さんにどのようにアドバイスされますか?

 

はい。今回は、3つのアドバイスをご用意しました。

1つ目は「主語+動詞を明確にする」、2つ目は「間違いという呪縛を自らかけない」、3つ目は、「単語は暗記ではなく、状況や表現から理解していく」です。私のレッスンでは、簡単なことを言葉にできるように、会話をしながら実践的に学んでいくことを大切にしています。

■「主語+動詞を明確にする」

心がけてほしい重要なポイントは、主語(誰が)、そして動詞[述語](何をするか)を明確にすることです。

例えば、I(私は)go(行く)。ここからgo(行く)という単語から具体的なシーンをイメージして、それに続く単語を生徒さんに考えていただきます。Supermarket、School、Shopping、abroad、campingなど経験や知識があるからこそ、沢山浮かんできますよね。

I go supermarket.といった文章ができたとします。ここでgoとsupermarketの間には何が必要ですか?とヒントを出しながら、前置詞toに向かって生徒さんを導いていきます。仮に、I go supermarket.と生徒さんが言われた場合でも相手に伝わりますからね。では、更にイメージを広げましょう。誰とgo(行く)のでしょうか?[With] my mother. お友達、お母さん、甥っ子など。もっと広げてみましょう。では、何時にgo(行く)のでしょうか?[at] 9am.

I go [to] supermarket [with] my mother [at] 9am.という具合に、主語と動詞を明確にしたことでイメージが広がり、一つの文章ができますよね。

勿論、前置詞が無くても多くの場合、相手に伝わります。先生がさり気なくサポートしながら、生徒さんの言葉にする力を引き出します。アウトプットするイメージ力が身につけば、自宅学習もしやすくなると思います。想像力を働かせて、イメージを膨らませながらチャレンジしてみましょう。

主語と動詞を明確にすることで映像が浮かんできます。その映像をより具体的に展開していく感覚ですね。

そうですね。主語と動詞を明確にすることがなぜ有効なのか?それは日本語と英語の違いにあります。

英語のリスニングをしているときに、「あれ?初めは何て言ったかな?何を聞かれたのかな?」と内容を忘れてしまうことはありませんか?

日本語に慣れた私たちの脳は、自然に文章の後ろ側を注意深く聞き取ろうとしているはずです。

例えば、9時にお母さんとスーパーに行く。無意識のうちに日本語の「行く」というワードがよく聞こえてきます。(行きませんか?行けなくなりました。行きました。・・など、最後がPointだからです)。

つまり、英語を聞く時も日本語と同じように文章の最後の部分に意識が行きがちで、肝心の前半部分を見過ごしがちになっています。

ですから、しっかりと「意識」をして文の最初にある、主語や動詞や疑問詞を捉える・言えるようにする必要があります。

まずは出だしの「主語+動詞」が大切!と意識する。英語を聞き取るためのリスニング力にも繋がっていくと思います。

そうですね。その重要なことを、食事で例えていえば、好きな食べ物を最後まで残しておくのが日本語で、最初に食べてしまうのが英語ですね。

■「間違いという呪縛を自らかけない」

日本人の生徒さんは、いつも「正しいこと」を探そうとします。皆さん共通して、「間違ってはいけない」、「間違うことは恥ずかしい」という風に考えがちです。英語学習以外にも言えることだと思いますが、これはとても英語の吸収を妨げてしまっています。言語学習は、自分の殻を破っていくということが大切ですよ。

 

そうですね。文法や語彙もですが、そもそも日本語のニュアンスを英語に置き換えようとすると、これでいいのか?迷ってしまうことも、話し出しにくい要因になっています。

結論から伝える英語と、説明から始める日本語は、文章の構成だけではなく、表現方法などでも大きく異なります。

日本語のニュアンスを英語に置き換えようとすると、難しいですよね。もう文化が違う。そもそも変換できる表現がないこともありますし、彼らにとって一般的ではない表現は違和感にもなります。

中・上級レベルの生徒さんでも、文法的には正しくても、(丁寧すぎて)相手には、分かりにくい・回りくどい英語表現になりがちです。

そういう意味では、日本のカルチャーから脱する工夫をするのもいいと思います。

例えば、ビジネスシーンでの別れ際、[I’m looking forward to working with you.]と英語では言うことがありますよね。とても丁寧な表現です。ですが、日本語にすると、[あなたと仕事できることを楽しみにしている]となり、日本人の方は少し違和感を覚えてしまうはずです。もっと丁寧に言わなければならない。へりくだらなければいけない。そうではなく、英語は英語、日本語は日本語、ですよね。間違いを恐れず、自分の意見を伝える練習をしてみましょう。

■「単語は暗記ではなく、状況や表現から理解していく」

英語を話すためには、単語を暗記しましょう!という指導法はとても多いと思います。

私はそうではなく、オンライン英会話などを活用して、会話の中から単語を覚えていく方法をオススメします。

何を言っているのか?状況を理解することが大切です。英語の会話の中から日本語的な理解のイメージを崩していく方法を用います。

例えば、comeとgoに同じようなイメージを持つ生徒さんは多いと思います。ごはんよ!とお母さんに言われて、リビングに向かっていきますよね。Dinner is ready.と言われたら、I’m coming!となります。Comeは、お母さんがいるリビングに近づいていくイメージです。ここで、goingと言うと、お母さんにごはんなのにどこ行くの?出かけるの?となってしまいます。随分違いますよね。このように状況や表現から理解していく方が確実に身に付けていけますね。他にも、友達に買い物行くの?行かないの?と聞かれた場合、come(I’m coming with you.)ですよね。このように正しい単語の意味を読み取って、感じていきましょう。

言語を覚えるというのは、会話からです。単語も文法も同じです。私たちは日本語をどのように習得しましたか?会話を繰り返しながら、身に付けてきたはずです。

私たちが日本語を身に付けた時のように、暗記ではなく、状況を理解しながら覚えていくのですね。

そうですね。日本語を既に身に付けている私たちは、難しい日本語が理解できます。しかし、それを英語に置き換えようとすると、ぱっと思い浮かびません。

英語が出てこなくなるのも当然ですよね。まずは日本語を簡単に噛み砕いて考えてみましょう。子どもでも理解ができるような優しい日本語にすれば、英語が思い浮かぶはずです。常に「小さいお子さんに説明するにはどう伝えればいいだろう?」と考えてみることです。例えば、子ども向けの簡単な絵本を読むことは学習にいい効果をもたらします。生徒さんにいつもオススメしている勉強法です。

私たちが小さい頃、絵本から読み始めたように、英語でも同じステップを踏んでいこうということですね。初級者の方が今から始められる簡単な学習法はありますか?

私のレッスンでは、こういったもの[レモン・虫めがねなど]を活用して、生徒さんにThis is yellow. Taste is sour.などと説明していただいます。この方法を自宅学習に用いて、冷蔵庫にあるもの・生活のアイテムなど自宅にあるものを説明していく練習です。

このときも小さいお子さんに説明するイメージで「簡単に」、そして冒頭でもお伝えした「主語+述語を明確に」も忘れないようにしましょう。超初級者の方でしたら、自宅にある目についたもの、lemon・umbrella・spoonなど、とにかく英語で表していくのもいいでしょう。

お子さんに説明するように、目についたものを口に出してお母さんに確認しながら日本語を身に付けたように。ですね。

■事務局よりコメント

日本語に慣れた私たちの脳を、いかに英語脳にスイッチできるか?yurika先生の「会話」を取り入れたレッスンは、より実践的に学べる効果的な方法だと思います。単語をひたすら暗記することや難しい日本語を駆使して学ぶ必要はありません。英語脳に切り換える重要なコツはyurika先生が指導してくださいますよ。

オンライン英会話[大人の英会話倶楽部]の日本人講師:スポーツのように学ぶ「体験型レッスン」を提供する yurika先生のプロフィールはこちら↓

https://www.english-dialogclub.com/wte/prfdtlfrm/517