大人の英会話スクールの質問

【通訳訓練法】リピーティング、リプロダクション、スラッシュ・リーディングの違いと効果的な使い方


英会話力、特にリスニング力とスピーキングの瞬発力を高めるために、「通訳訓練法」が注目されています。通訳学校で磨かれてきたこれらの学習手法は、英語を「知識」ではなく「スキル」として体に定着させるために非常に有効です。

しかし、「シャドーイング」「リピーティング」「リプロダクション」など、似たような名称の訓練が多く、それぞれの違いや効果が分かりにくいと感じる方もいるでしょう。

この記事では、これらの通訳訓練法—特にリピーティング、リプロダクション、スラッシュ・リーディング—に焦点を当て、その違いと目的に合わせた活用法、そしてオンライン英会話レッスンでの実践方法を詳しく解説します。

通訳訓練法で英会話力アップ

基礎訓練:音と発話のスキルを鍛えるリピーティングとリプロダクション

通訳訓練法の中で最も基本的な「発話の筋力トレーニング」が、リピーティングとリプロダクションです。

1. リピーティング(Repeating)

目的 英語の音への慣れ、発音・アクセントの向上、発話の筋肉強化
方法 流れてきた音声の**すぐ後ろ**を追いかけるように、真似て口に出す(シャドーイングもこの一種で、より同時に行うもの)。
効果 聴いた英語を、意識せずに正確なリズムと発音で再現する力が身につく。

2. リプロダクション(Reproduction)とリテンション(Retention)

目的 英語を文として捉える力、記憶保持力(リテンション)の向上
方法 流れてきた英文を一区切り(または一文)聞き終えた後、スクリプトを見ずに記憶を頼りに再現する。
効果 「聞いた瞬間はわかった気になっても、すぐに忘れてしまう」という問題を解消し、単語レベルではなく、文脈や文の構造として記憶(リテンション)する力が身につく。

✅ Point:リピーティングとリプロダクションの違い
リピーティングは「同時発話」で主に音と発話の筋肉を鍛える訓練です。一方、リプロダクションは「遅延発話」で、音の記憶と文法の構造を把握する記憶力(リテンション)を鍛える訓練です。

理解力を深める「スラッシュ・リーディング」と応用訓練

3. スラッシュ・リーディング(Slash Reading)

目的 英語の語順で理解する癖をつけ、リーディングスピードを上げる
方法 英文を「意味のかたまり(句や節)」ごとにスラッシュ(/)を入れながら、文頭から順に理解しながら読み進める。
効果 返り読みをなくし、リーディング・リスニング時の「頭の中での翻訳作業」を減らす。

4. 応用訓練:リバース訳

リピーティングとリプロダクションが十分できるようになったら、さらに次のステップとして「リバース訳」に挑戦します。これは、学んだ英文の和訳を聞いて、それを瞬時に英訳する訓練です。これにより、英語の表現を自分で使えるアウトプット能力が一気に高まります。

学習あるある:リテンション不足
「単語は分かるが、文全体となるとすぐに忘れてしまう」という悩みは、リテンション(記憶保持力)不足の典型です。これは単なる記憶力ではなく、「聞いた英語を、意味のある構造として理解し、一時的に頭の中で保持する」スキルが不足している状態です。リプロダクションを繰り返すことで、このスキルを効果的に鍛えることができます。

オンライン英会話レッスンでの実践方法

通訳訓練法は、独学も可能ですが、講師による適切なフィードバックと難易度調整が成功の鍵を握ります。特に日本人講師のレッスンでは、あなたの学習段階に合わせた指導が可能です。

レッスンでの訓練の進め方

  1. **教材選定と音声の再生:** 講師が受講生のレベルに合わせた素材(時事英語、ビジネス英語、ウェブ上の素材など)を選定し、音声を流します。きれいな音声とスクリプトがあればどの教材でも訓練が可能です。
  2. **リピーティングの実践:** 受講生はヘッドセットを装着し、自分の声に邪魔されずにリピーティングを行います。自宅でのレッスンなら、カフェなどと違って気兼ねなく大きな声が出せます。
  3. **リプロダクションと理解度のチェック:** 一区切り聞き終えた後、再現を試みます。講師はその再現度から、**文法の弱点や記憶保持力(リテンション)の課題**を把握し、的確なアドバイスと修正を行います。
  4. **スラッシュ・リーディングの指導:** スクリプトを使ってスラッシュ・リーディングを行い、英語を文頭から理解する速度をチェックします。

これらの訓練は、**素材を選べばレベルを問わず**練習できます。難易度を段階的に上げ、確実に「使えるスキル」として定着させていきましょう。

講師からのアドバイス通訳訓練法は、英語学習の中でも負荷の高いトレーニングです。そのため、「内容を詰め込みすぎて消化不良にならないよう、教材の量をこなすよりも、内容を確実に理解・定着してもらう方」を優先するレッスンを受けることが重要です。ぜひ、日本人講師にあなたの目標を伝え、オーダーメイドの訓練プランを立ててもらいましょう。

通訳訓練法の使い分けに関する疑問(FAQ)

Q1. まず、どの訓練法から始めるべきでしょうか?
まずは音に慣れることを目的に、リピーティング(シャドーイング)から始めることをお勧めします。次に、文の構造理解と記憶力(リテンション)を鍛えるためにリプロダクション、そして英文の理解スピードを高めるためにスラッシュ・リーディングを並行して行うのが理想的な流れです。
Q2. 英語を聞き流すと、文を記憶する力(リテンション)は鍛えられますか?
聞き流しは音に慣れる効果はありますが、リテンション(記憶保持)を鍛えるには不十分です。リテンションは、聞いた音声を「意味のまとまり」として頭に留める意識的な訓練が必要です。そのため、リプロダクションのように「聞いた後に、頭の中で文を再構築して再現する」訓練が効果的です。
Q3. リピーティングやリプロダクションは、静かな場所でやるべきでしょうか?
はい、特に訓練の初期段階では、自分の声で音声が遮断されないよう、ヘッドセットを使用して静かな環境で行うのが理想です。自宅でのオンライン英会話レッスンは、この訓練に最適です。

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