Chii先生は、これまで中学・高校・大学、そして英会話学校や企業など様々なステージで英語を指導し、その講師歴は30年になります。経験豊富なChii先生ならではの視点を探るべく、今回、英語学習初心者の方に向けた「初心者におすすめの英会話勉強法」について、インタビューしました。
さっそくですが、Chii先生が考える「初心者におすすめの英会話勉強法」について教えて下さい。
大人の英会話倶楽部を活用してくださっている初心者の生徒さまに向けたおすすめの英会話勉強法ですが、私はオンラインレッスン中、必ずメモをとっていただくことをおすすめしています。
メモが大切な理由は何ですか？
話すだけで上達すると思ってらっしゃる方がいますが、やはりそうではなくて目に見える形で「今日は何を取り組んだのか」や「この単語を学んだ」など、そういった情報を、手を使って書き留めておくことが大事だと思っています。記憶の定着に働きかける意味でも必要な作業ですね。また、そのメモを見返しながら、必ず復習していただくことをおすすめします。
復習方法がわからない超初心者の方も多いと思いますが、どうすればよいですか？
復習方法の一つとして、レッスンで学んだ文型・表現を用いて、自分ならこう答えるかな？などと、自分自身のシチュエーションを想像しながら「自己表現」の文を自分で作ってみることもお薦めしています。
効果的な復習(自習)のために、レッスン中に心掛けていることはありますか？
例えば、そのオンラインレッスンで学ぶセンテンスが、[I go to school everyday]の場合、生徒さまに「○○さんは、普段はどうされてますか？」「では、○○さんのご主人はどうされてますか？」などと投げかけて、生徒さまの身の回りのこと、ありのままの状況を英語に置き換える練習をしています。
そして、自宅(復習)学習でも、レッスンで練習したセンテンスで、身の回りのことを一つでも二つでも英語にしてみることをお薦めしています。
自分のことを表現することは記憶に残りやすい利点があり、レッスンと自習（復習)の両方で、活かし身につけやすいように橋渡ししていくことを心掛けています。
「学んだことを自己表現すること」が英語学習にはとても大事だということですね。
例えば、その生徒さまが復習で新たな「自己表現」文を作った場合、Chii先生が次のレッスンで答え合わせをしてくださるのでしょうか？
はい。もちろんです。添削ではなくお話ししていただきます。そこまでしていただけたら、とても素晴らしいことだと思います。
日常的なことを英語で表現して伝えることで、すでに英語でのコミュニケーションが始まっています。
話せること、表現できることを少しずつ増やしていくことが英会話学習の目的ですし、それを着実に行っていく、行えるプロセスは愉しいことです。
復習する時間があまり無いという方は、どうすれば良いでしょうか？これだけは復習しましょうというポイントがあれば教えて下さい。
そういった方には、レッスン中にペンを持って、ノートやテキストなどにどんどん書き込んでもらいます。それを読み返す、レッスンフィードバックに目を通す、これは必ず行っていただきたいポイントになります。
英語の発音が苦手な方にはどのように指導されますか？
はい。私のレッスンでは発音はあまり気にしません。私は発音よりも何を話すかの内容にフォーカスしますので、発音がJapanese Englishでも指摘はしないです。
通じない発音であれば、聞き返してももらえますし、言い直しできます。まずは、伝え合うスキルを磨いていくことにフォーカス。そのプロセスで、いつでも、分かりやすい発音には修正できます。
超初心者の方であれば、「自己表現」の文はいくつくらい作れればよいですか？
まずは２、３つくらいでしょうか。一気にジャンプしようとは考えずに、少しずつ少しずつ登っていくイメージ。それがちょっとずつ積み重なってって、段々上に上がっていくというのが言語の習得の自然なプロセスだと思います。
早く、英会話を上達したい、上達を実感したいという方が多いと思います。何が大切ですか？
はい。よくありがちなのが、レッスンの習い始めの時はとてもモチベーションがUPしていて、「あれも知りたい」「これも知りたい」「先生、あれもやりたいです」「テキストも全部買います！」という風にやる気に満ち溢れて、最初は頑張れるんですけども、トーンダウンしますよね。ヒューーーンとトーンダウンします。
例えば、１週間に２コマ学んでいた方が、レッスンが少なくなって、いつの間にか学習をやめてしまったり。なので、本当に欲張らずに無理しないで、ただし、長く続ける、続けられるペースで習慣化することが大切ですよね。
継続するのが苦手、だけど英会話は上達したい！という生徒さまも多いと思います。継続の秘訣は？
そうですね。この大人の英会話倶楽部の良いところは、生徒さまが好きな時間に好きなだけ予約できるという長所があるんですけれども、逆に言うといつでも辞めることができます。ですので、難しいですけども、前もって自分の計画に入れてしまう、先に学習の予定をセッティングしておくという方法も一つです。
時に気持ちが乗らない時期もあります、でも、講師の顔をみて雑談であっても、それが仕切り直しのキッカケになります。そこは講師としても支えどころです。
私たちも何度も経験してきたことですし、止めきらないことって、大事ですね。
週１回25分間しか学べない学習に意味があるのかな？と思っている生徒さまもいらっしゃると思います。
意味はあります。それは信じたもの勝ちです。さまざまな英語教材や学習方法や助言がありますが、どれがベストということもありません。どれ一つ、何一つ、無駄ではなく、必ず、糧になっています。
ただ、モチベーションが下がったり、お仕事やご家庭の事情で、１週間が２週間に１回、３週間に１回になってしまったりすると、段々と学習が遠ざかってしまいがちですよね。自分で「やらなくちゃ！やりたい」と気持ちを鼓舞できるか、頻度が少なくても途切れないで積み重ねていけるかどうかが、分かれ道だと思います。
愉しくないことを続けていくのも難しいですよね、英会話学習を習慣化していくために先生として心掛けていることは？
そうですね。それはこちら側、料理人（先生）の腕の見せ所ですよね。
毎日同じ定食を出していたら、絶対に飽きられてしまうのは当然ですので、こちらの料理人（先生）側が味付けを変えなくてはいけないと思います。なので、たまにはカレーライスにしたり、オムライスにしたり、イタリアンにしたり、みたいな感じで、それを私は心がけて味付けを変えるようにしています。
例えば、テキストを使われる生徒さまがいたら、毎回テキスト使うのはやめて、今日は漫画を使ったストーリーを考えみましょうか。などと色んな教材やレッスン内容を提供して、生徒さまが飽きないように意識しています。
それは、まさにChii先生の腕の見せ所ですよね！！その味付けになるものは沢山あるのですか？
はい。そうですね。料理人として（笑）
長年やってきた中で、例えばこれは評判が良いものとか、これだったら絶対に気持ちが乗ってくるとか、そういった自然の味付けがいくつかストックしてあります。
ただ、それも、生徒さまそれぞれに異なりますから、未だに常に発見があって、こういう風にすると良いんだと、こういうアプローチをすると効果的なんだ。と気付きがあります。
最近の初心者の方を指導されていて、印象に残った発見は何でしょうか？
最近ですと、初心者の方よりもちょっと上のレベルではあるんですけれども、映画を使った教材はとっても喜ばれます。「ローマの休日」を使いました。
皆さんご存知の古典の名作で、しかも英語がとてもキレイなんです。その映画の一部を使って、私がスクリプトを作ったり、その中の単語や表現を使った練習問題をしたりしていますが、生徒さまから「とっても楽しいです！」との声をいただきました。やっぱり映画はパワフルだなぁと思いました。
市販の教材を使ったレッスンと映画(映像)を使った教材とは、随分違います?
市販のテキストにはその良さもありますが、マンツーマンのオンライン英会話レッスンではあんまり愉しくないかもしれないですね。
テキストでも、映画でも、そこに私の味付けを加えて提供した方が喜んでいただけます。会話例文を切り取ったような形式の教材よりも、映画や日常のTopicsなど状況設定が分かりやすい方が、料理人としての私の気持ちが乗せやすいこともありますし、生徒さまもつられて楽しんでくださいます。
先生が楽しく指導できることで、生徒さまの気持ちも楽しくさせるんでしょうね！
そうなんです。それはすごく感じます。
私が例えば、すごく楽しい教材ができたんですけどちょっとやってみませんか？と生徒さまに話すと、「やります！やります！」と言ってくださるので、そういう風に楽しい気持ちは伝染していくようですね。
「学んだことで身近な日常を英語表現する」「映画などを活かす」・・英会話初心者の方でも負担なく愉しく学べそうですね。
はい。テキスト学習の雰囲気とはガラリと変わるので、生徒さまのモチベーション維持にも繋がりますし、生徒さま毎に、また、状況によって、味を変える（教材やレッスン内容などを変える）というのはすごく大事だなと痛感しています。
その映画のレパートリーはいくつくらいあるんでしょうか？
20くらい作ってストックしてあります。ただ、男性女性、年代、興味などによりますので、どれを使うかの選択は本当に難しいですね。今のところ、「ローマの休日」はとても人気でさすが不朽の名作だなと感じています。
他には、実写版で、クマちゃんの「パディントン」も好評です。駅での挨拶の場面など、映画だけどそのままフレーズが沢山あります。同じようなフレーズを、テキストを使って対話するより、映画の状況設定の中での「Hello. Nice to meet you.」の方が自然に頭の中に入ってくる。なので、基本的な対話を学べる映画を使った英会話学習はおすすめです。
■初心者におすすめの英会話学習サイト(回答者:Chii先生)とは？
こちらの記事もご参照ください。
https://www.english-dialogclub.com/blog/?p=6861
■事務局よりコメント
Chii先生は、笑顔がステキでとっても気さくな方でした。「気負いせず、楽しく英語を学びましょう！」というChii先生の指導ポリシーも随所に垣間見えました。やはり、英語講師歴30年、多くの生徒様との長い経験をお持ちのChii先生だからこそ、英語学習初心者の方でも不安なくチャレンジできるのだと感じました。
オンライン英会話[大人の英会話倶楽部]の日本人講師：
初心者の方にも「楽しいレッスン」を提供するChii先生のプロフィールはこちら ↓
https://www.english-dialogclub.com/wte/prfdtlfrm/1526
