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英会話講師の発音のクセって移りますか?


かってほどは聞かなくなりましたが、日本ではネイティブ信仰は根強く存在しています。

イギリスもイングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドの4つの地域(”国”同等とされるケースも)があり、それぞれにとても特徴的(とても強いアイデンティティがあり)、
いわゆるクイーンズ・イングリッシュを話している人は全人口の3%と言われています。クイーンズ・イングリッシュ、エスチュリー英語、コックニーなど多様で、ブリティッシュ・イングリッシュというようなものは存在しません。

広大なアメリカ(合衆国)も、日本の方言以上に、地域其々に独特の言語体系があります。
世界の英語話者のうち、英語ネイティブは4億人未満、圧倒的にノンネイティブの英語話者の方が多く、古典的な英語が口語の主流と言うわけでは全くありません。
理想的な?イギリス英語やアメリカ英語を話す人はどこにいるのでしょうか?

むしろ、古典的で厳格で正当性を意識した英語表現は、一般的なコミュニケーションの現場ではそぐわないケースの方が多いでしょう。
本家本元のイギリスにおいては、英語を世界に普及させることはとても大切なことで、「自分たちが変わらなければ世界の英語から取り残される、どう順応し主導していくか」などの議論が盛んに行われています。

一般的なネイティブと同様の文法や語彙の微妙なニュアンスの違いを高いレベルで理解しているノンネイティブは稀です。
ネイティブもノンネイティブもそれを理解して、お互いに相手にも理解できる分かりやすい表現を意識すること、今、それが世界の主流の考え方、取り組み方になっています。

英語は世界のコミュニケーション言語として、より多くの人とコミュニケーションできるように、より分かりやすく進化しています。
言語学に興味にある方以外は、まずは、誰でも理解できる英語を習得することの方が容易ですし、望まれます。発音練習

では、表題の

フィリピンの先生とのレッスンでフィリピン英語の癖が移るのか?ですが
答えは、

長期間、そうとう努力しないかぎり習得することは難しい。になります。

たとえば
関西の人が東京の言葉を真似ても違和感があり
東京の方が何十年、関西に住んでいたとしても、その関西弁の不自然さを消すことは困難です。

ネイティブの人が幼少期に習得した母語(方言)の影響を、大人になってから修正することは極めて困難ですし、ほぼ不可能です。
フィリピンの、あるいは、イギリスの英語の特徴を
ちょっと真似ることはできるかもしれません。
しかし、多くの場合、
関西の人が東京の言葉を真似ているような不自然なことになります。

日本人で、超流暢に英語を話す人も、決して、イギリス流やアメリカ流に話しているわけではなく、
可能な限り正しい発声方法を習得し、日本語の母語の影響を受けた[英語]です。

オーストラリア人がイギリス人のように話そうなどと考えることはふつうありません。
インドやシンガポールでも、それぞれに独自の英語が形成されており、母語の影響を受けた多様な英語に自信を持たれています。それを受け入れる考え方が肝要です。

完璧に真似られる(簡単に移る)ものではありませんので
可能な限り、正しい発声方法で再現できるように、学習していきましょう。

大人になってからの英語学習で、
最初からコテコテのローカル色の濃いアメリカ人やイギリス人の先生の英語しか聞かない(通学型の英会話教室など講師を選びにくい)環境だと、少し大変かもしれませんが、
オンライン英会話であれば、講師を選べますし
第二言語として模倣しながら習得してきたフィリピンの講師の方が確率的には、安心感は高いと考えてよいと思います。

フィリピン英語を少し真似られるくらいになると、
コミュニケーションとして一層楽しくなります。
さまざまな国や地域の人との英語コミュニケーションを楽しみましょう。